AEDはどんな時に使うか?

●  「心室細動」  ●
 心不全などが悪化した場合、心臓の動きがだんだんと止まってきてしまいます。心臓の動きが止まってしまう直前は、心臓が痙攣してしまった状態になってしまいます。その状態を「心室細動」といいます。心室細動は心臓自体は痙攣し、一応は動いていますが心臓の仕事でもある血液を全身に送り出すという機能が働かず、心肺停止状態となります。
●  心室細動の持続と電気ショックの効果  ●
 AEDによる電気ショックは心室細動に対して有効で、心臓の動きが完全に止まってしまうと電気ショックの効果はほとんどなくなってしまいます。心室細動は発生後数分しか発生せず、発生後少しでも早く電気ショックや胸骨圧迫を実施しなければなりません。

AEDは心臓がけいれんしてしまった状態の時に、AEDは「電気ショックが必要だ!」っと判断して電気を流します。よく心臓が止まってしまった時に使うイメージがありますが、AEDは心臓の動きが止まってしまうと電気ショックの効果はなく、電気ショックは心臓の動きが止まってしまう寸前の痙攣してしまっている状態のときに電気ショックを打つことで効果があります。

心臓がけいれんしてしまっている状態というのは、心臓の筋肉が無茶苦茶に動いてしまい、血液が全身へ送れなくなっている状態なのです。


↑心電図の波形。不規則な波が出ている。↑
心臓がけいれんしている状態は、心臓に電気を流せば比較的正常な動きに戻りやすい状態ではありますが、心臓がけいれんしている状態は心臓の動きが完全に止まってしまう前の状態であり、放っておけば完全に止まってしまいます
AEDは心臓がけいれんしているという状態のみに「電気ショックが必要」と判断し、心臓の動きが完全に止まってしまうとAEDは「電気ショックは必要ない」と判断し、心臓マッサージの実施を促します。完全に止まってしまうと電気ショックをしても効果がほとんどありません。むしろ電気ショックをするのにかかる時間を心臓マッサージをする時間に当てたほうがより効果的なのです。

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